なんでもコンクール

好きな音楽についてゆるーく書きます。基本的に褒めちぎり。

セーラー服とエモ「Paramore(パラモア)」

一昔前、パンクブーム…というかハードコア系のバンドが流行っていた。と言ってももう10年以上前のムーブメントではあるが。

90年代から王者に君臨し続けていたGreen Dayや2000年代に天下を取ったLINKIN PARKからの流れだろうか?とにかくジャンルは細分化し、多くのバンドが出現しては消え…

そして、基本的に人気のあるバンドの殆どはパワフルな男性ボーカルが活躍するものであった。

そんなシーンで、アヴリルラヴィーンと共に女性ボーカルながら一大ムーブメントを起こしグラミー賞ノミネート・受賞まで駆け上がったバンドがある。

 

それが今回紹介するParamore(パラモア)だ。

                                       

アイドルのような見た目とパワフルなボーカル

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2ndアルバム「Riot!」(2007年)より。

 彼らの人気に火をつけたきっかけの曲であり、 Paramoreと言えばこれ!的なアンセムだ。この曲の時点でVo.ヘイリー・ウィリアムスはまだ19歳だったという驚き。

(2005年のデビューアルバム時、ヘイリーは17歳、Dr.ザックに至っては15歳!)

ほぼ高校生のような年齢のバンドが作ったとは思えない演奏と歌唱力だ。全体的にキメが多くて気持ちが良く、Cメロ→間奏の爽快感とラスサビの入り方は、満点の出来だ。

PVの内容も年齢に即していて「高校でやりたい放題している美人な女の本当の姿をヘイリー達が暴く」という若さ溢れる内容。内面で勝負するわ的な。

ともすれば「売れ線」的な楽曲なわけだが、不思議とそういった嫌味な感じは無い。裏の大人の顔が見えない荒くて良い音だ。

                                       

媚びない姿勢、洗練されていく楽曲、でもやっぱ可愛い

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歌は更にシリアスなメロディに、リズムは複雑化し、知的なフレーズが増えていった。3rdアルバム「brand new eyes」はそれが顕著であり、激しい音楽好きな人はこのアルバムを特に好んで聴いてきたのではないだろうか。僕です。

イントロはもはやポストハードコアと言っても差し支えないゴリゴリっぷり。独特の緊張感でヒリついてくるこの楽曲をアルバム1曲目に持ってくるのは”媚びない”意思表示だったのかもしれない。

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映画「トワイライト」の主題歌。エモいと評される音楽は数あれど、ここまで王道・直球なエモの楽曲はそうそう無いと思う。

ヘイリーの見た目からして、楽曲をポップにすれば更に人気が出たタイミングだったろうに、こういう方向に舵を取ったことでロックファンの心を更につかんだ。そしてバンドの人気は不動のものに。

…というか、20歳くらいのバンドが3rdで出せる貫禄ではない。今冷静に振り返っていて凄いなと素直に思う。

 

シリアスな楽曲が増えたわけだが、全部が全部物悲しくなったわけではなく、明るい曲もあるので紹介しておく。

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ちっちゃい可愛い。演奏のスキのなさに対してこの可愛さ。

楽器やってるオタクとキモオタを同時に満足させる奇跡の楽曲だ。

                                       

変化し続けるバンドと現在

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エモ・パンクという分野で天下を取ったバンドは4thアルバム「Paramore」にてとうとうビルボード初登場1位、そしてグラミー賞「最優秀ロックソング賞」を受賞した。それがこの楽曲。

前作までの攻撃性、シリアスさは鳴りを潜めてしまい、パンクファンはこの辺で一定数離れてしまったかもしれない。だが、無駄な音をそぎ落とし、よりグルーヴを重視した楽曲は多くの人に刺さった。

元々、ヘイリーの表現力の高さには定評があり、ジャンルという装飾が変化をしただけで芯は変わっていないのだろう。極論、全パートをアコースティックにしてもこのバンドは成り立つだろう。

 

そして、最新アルバム「After Laughter」では更に劇的な変化をして巷を騒がせた。

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まさかの80年代風エレクトロポップ。初めて聴く人はこのバンドはパンクバンドとして有名だなんて夢にも思わないだろう。

                                       

5thアルバムまでの間にメンバーの脱退劇やら色々ゴタゴタしていたらしい。そして、リリース後の2018年に活動休止。

現在、ヘイリーがソロ活動中で、デビューアルバムPetals For Armorが先月リリースされたばかりである。そちらの感想はMVカットされた数曲しか聞いてないのでまたの機会に。

 

 

そういえばタイトルのセーラー服について触れていなかった。

↓これ。こんな嫁が欲しい人生だった…

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