なんでもコンクール

好きな音楽についてゆるーく書きます。基本的に褒めちぎり。

衝撃的な融合「DIMLIM」

ヴィジュアルシーンは本当に上手いバンドが増えた。主にテクニカルな界隈。

古くはX…そしてDIR EN GREYが主だって激しい音楽をプレイしていた。そして2000年代になって、DELUHI・摩天楼オペラ・Versailles・NoGoDあたりの活躍。最近だと、JILUKA・DEXCORE・Deviloof・lynch等.…(不勉強故、これくらいしか知らない…)、そして僕の大好きなNOCTURNAL BLOODLUSTが今どきのメタルを取り入れた音楽で頑張っている。

 

このシーンは知らない人からは音楽性の如何に関係なくヴィジュアル系という言葉で括られがちだ。音楽をさす言葉ではないのだが、聴きもしないでスルーしてしまうのは非常に勿体ないことだと思う。

そう”音楽を指すジャンル”ではないからなのか、とんでもないチャレンジをしているバンドも多々いるのだ。(この辺はアニソンなんかも共通しているかもね)

 

そんなバンドの1つが「DIMLIM(ディムリム)」である。

                                       

まさかのマスロック

いや、マスロックってなんやねんって人もいるだろう。

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最近売れているバンドはこんな感じだったり

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こう言う感じのバンドだ。日本人で最近売れているichikaもこれに近い雰囲気のギターを弾く。

 

聴いてもらえばわかるだろうが、往々にしてインストゥルメンタルであることが多い。つまり楽器が主役でボーカルがいないのだ。

音楽性は多様だがヴィジュアル系のバンドは基本的にはボーカル命だ。果たして、マスロックと両立なんてできるのだろうか… とりあえず聴いてみよう。

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 で、できてる~~~~~~~~!!しかも、滅茶苦茶かっこいい。

歌に遠慮して、一部分だけギターを弾いているとかではなく、全編に渡って弾きまくっている。引っ込んでいるのはサビかCメロくらいだろうか、これならインストとして聞いてもイケてそうだ。

歌もハイトーンがとにかく伸びる。美しいメロディが、複雑な楽器隊に一切引けを取ることが無い。

っていうか上手すぎないか?

                                       

衝撃の歌唱力

上で紹介したWhat's up?が僕が最初に聴いたものだが、これは一番新しいアルバムの曲で、バンドの歴史を遡ると少々音楽性が違ったらしい。

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2度目の衝撃だった。このボーカル、こんなに色んな声出せるのかと。

デスボイスに加え、”ホイッスルボイス”まで駆使している。特に2:30~からの約20秒にも及ぶロングトーンは圧巻だった。っていうかこれ程長いのは今まで聴いたことが無かった。ノクブラも使用はしているがここまで長くはない。

 

この見た目、デスボイス、そしてホイッスルと揃うと、どうしてもDIR EN GREYの京が浮かんでくる。調べてみると彼、Vo.聖はやはり多大な影響を受けているようだ。

ただ、この使いこなしっぷりは、憧れで出来るような事ではない。多大な努力、才能があってこそだ。であるので、さぞかし長いことバンド活動で鍛えたのだろうと思っていたのだが……

聖:僕はバンドをやったことがないんですよ。DIMLIMが初めてのバンドです。

((DIMLIM | 激ロック インタビュー https://gekirock.com/interview/2017/05/dimlim.php

3度目の衝撃。このバンドが初めてのバンドらしい…恐ろしい才能だ。いきなりこんなハイテクなバンドに放り込まれて、こんなに歌いこなせるものなのか。

>-DIMLIMに加入する前はどのように練習していたのですか?

>聖:お風呂でずっと練習してました(笑)。

らしい。ボーカリストを志す方はお風呂で練習しよう。

                                       

 音楽性の変化

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 僕は入り口が最新のアルバム曲だったので知らなかったのだが、これまでの音楽性の変化が結構激しかったようだ。

この曲、そして上で紹介したのvanitasは流麗なリードフレーズに加え、Djentやメタルコア的な激しいサウンドが目立つ。現在、サブスクやyoutubeでオフィシャルに公開しているアルバムしか聞けていないが、これ以前は更にメタリックだったようだ。

 

元々歪んだサウンドを売りにしていたバンドが今の方向性に舵を切るのは勇気がいることだと思う。実際文句を言う人もいるだろう。

僕は全く持って了見が狭いと思う。ましてや、彼らの持つ歌メロの良さ、楽器の音使いの流麗さ、リズムパターンの面白さは一切損なわれていないのだから。

本人たちも思うところがあるようで、Whats’s up?の歌詞にもそれが表れている。

 

周りに流され自分を持たない者達よ

「変化」を「進化」と呼べない愚かな者達よ

同じところをぐるぐる回ればいいさ

くだらないね

 

媚びるアーティストと、表面しか見ずに受け入れないリスナーに聴かせてやりたいフレーズ。っていうか直球すぎてちょっと笑ってしまった。

実際、彼らの場合は「進化」だと思う。音楽を数字や実績で語るのは全く愚かなことだとは思うが、コメント欄の外国人率を見れば一目瞭然だろう。

良くなかったら、反応なんて無くなってしまうはず。賛否があろうと音楽というものは話題になってこそではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

いかがでしたか。

ヴィジュアル系から出てきたとんでもないバンド的な紹介をしたが、ヴィジュアル系関係なくこんなバンドは他に聴いたことが無かった。

っていうかこれが評価されないのはおかしい。ぜひ聴いて、周りの人にも教えてあげてほしい。

 

現在サブスクで1st「CHEDOARA」、2nd「MISC.」両方とも配信中です。