なんでもコンクール

好きな音楽についてゆるーく書きます。基本的に褒めちぎり。

時代を作った「Bullet For My Valentine」

ヘヴィメタルは保守的なファンが多いジャンルだ。奴らはちょっと若者向けな雰囲気を出すとすぐに叩く。本当にクソだ。

今回紹介したいのは2000年代に入ってからのヘヴィメタルの筆頭格Bullet For My Valentine(ブレットフォーマイヴァレンタイン)…2005年にメジャーデビューを果たし、今年で15周年になるUK発のバンドである。ちなみに最初に書いた愚痴は今回のブログ記事には一切関係ない。

以下BFMVと略す。

                                        

王子様のようなルックス(当時)

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Gt/Vo.Matthew Tuckの見た目がとにかくカッコよかった。絵にかいたようなロン毛の王子様ルック。

このバンドに出会ったのはおそらく2009年頃、高校生だった僕はXを皮切りにヘヴィメタルにどっぷり浸かっていてOzzy osbourne,Megadeth,Mr big等々…とにかく歴史を振り返るようにHR/HMを聴き漁っていた。

というか、古いバンドしか知らなかったのでこんなに今風でスタイリッシュな見た目のメタルバンドがあると知らなかった。メタル=もじゃもじゃパーマだったのだ。

僕も現代っ子ではあるので、メタルはカッコいいと思っても別にルックスまで往年のギターヒーローの真似をしたいとは思っていなかった。当時の僕はエモ系の音楽も好んでいたので、どちらかというとそちら寄りの見た目をしていた彼には憧れを抱けたのだ。

                                       

エモ顔負けの”メロディ”&正統派メタルの”凶悪さ”の良いとこ取り

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2:27からの展開は音楽史に残ると思う。

 当時はポストハードコア、所謂スクリーモも流行っていて「美メロ×激しい音楽」的なバンド自体は珍しくはなかった。高校生の僕は知らなかったが。

しかし、そういったバンドは歌メロ主体で、往年のヘヴィメタルのような耳に残るリフ、そしてギターソロ自体存在しない事が多かったのだが、BFMVは何の違和感もなく両立していた。それは、あくまで彼らの根底にはヘヴィメタルがあり、それに裏打ちされた技術があったからこそだと。

個人的にだが、ベースになっている音楽はかなり重要だ。

(例を挙げると「SiM」はベースがレゲエだからあんなに気持ち悪い(めっちゃ褒めてます)曲が作れるのだ。逆に骨子がメタルやパンクだったらあそこまでの異質感は出せない、というかそもそも作れないと思う…)

                                       

マッチョ化と怪しい雲行き

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おそらく3rdアルバム「Fever」の頃くらいからだろうか…マットの腕が太くなり始めた。それと同時に音楽性に変化が起こり始めた。お、おい随分聞きやすくなりやがって…

それもその筈、プロデューサーにlinkin parkを手掛けたドン・ギルモアを迎えたのだ。より大衆向けに…という意識があったのだろうか?ギターソロが無い曲が増え、より歌にフォーカスした作品になっている。

曲のクオリティは非常に高く、名曲揃いだったので特に目立った問題はなかった。僕もこのアルバムは好きでかなり聴いてたし、今でも聴く。

ただ、問題は次のアルバム…

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4thアルバム「temper temper」は3rdに引き続きドン・ギルモアを採用。よりモダンな大衆向けの音楽を目指したのか、はたまたもっとノリやすい音楽を目指したのか…

僕が好きだった耳に残る大仰な美メロは鳴りを潜めてしまい、中途半端にノリを意識したせいか、ギターリフがどうにもしっくりこない。

このブログは基本褒めちぎりの方針なのだが、ぶっちゃけこのアルバムに関しては嫌いだ。今聴いたら印象が変わるかもしれないと思い再生している真っ最中だが、びっくりするほどグッと来ない。

大衆向けの方向性が云々というより単純に曲が良くない。今までのBFMVはどこにいっちまったんだよ…と、この時点で僕はこのバンドにはあまり期待できなくなってしまっていた。

                                       

原点回帰と現在

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5thアルバム「Venom」より。

前作で落胆しきっていたこともあり、リリースから1,2年遅れる形で聴いたアルバムだったのだが……”俺たちのBFMVが帰ってきた!!”

まさにこんな感じ。アルバムの内容も、昔のスラッシーだった頃の雰囲気の曲や持前のメロディセンスが爆発している”Venom”という名曲も生まれた。

どうやら1st,2nd時のプロデューサーに戻ったらしい。業界人ではないので良く分かっていなかったのだが、プロデュースする人間の如何で音楽性がこうまで変わるのか…と、このバンドを通して学ぶことが出来たのであった。

 

気になる現在のバンドの状況だが、6thアルバム「gravity」を2018年にリリース。またもや音楽性が変わり…まさかのピコピコを足してきた。

まぁぶっちゃけ曲は個人的にはそれほど悪くない。でもこれならBring Me The Horizon聴けばいいんじゃないか…っていう感想です。意識し過ぎでは…?

ちなみにマットは短髪ゴリゴリマッチョになってしまった。ちょっとショック…

 

 

冒頭で保守的なメタラーをディスったにも関わらず、変化したBFMVに文句を言う記事になってしまったのは何というブーメランだろうか。

それでは。