なんでもコンクール

好きな音楽についてゆるーく書きます。基本的に褒めちぎり。

”ゴシック”と言えばこの人「黒瀬圭亮」

元々、彼は「Asriel(アズリエル)」という音楽ユニットのコンポーザーで、主にゴシック・シンフォニック調の曲を専門としている。 同人からスタートして最終的には2014年にメジャーデビューを果たしたAsrielだったが、惜しまれつつも2015年に解散。 

その後、上木彩矢・大村孝佳・中村泰造・笹渕啓史らとバンド「UROBOROS(ウロボロス)」を結成。しかし、アルバムを2枚リリース後、自然消滅…(アナウンスは無いがメンバーの反応を見るとおそらく解散しているっぽい)

現在は作編曲・黒瀬 圭亮、イラスト・石据カチルを中心とした、創作プロジェクト「ELFENSJóN(エルフェンシオン)」で活動している。

 

…ざっとこんな感じの概要だ。

>ゴシック・シンフォニック調の曲を専門としている。

という事で、ニッチな界隈の音楽かもしれない。でも、彼の作る音楽はアリプロや妖精帝國ほどは尖り倒していないし、ある程度は大衆に寄せてきてくれているので多少は聴きやすいだろう。アニソン好きな人なんかは特に。

とりあえず彼の音楽の変遷を振り返ってみようと思う。 

 

                                        

Asriel(アズリエル)

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 初期~中期にかけては、どちらかというとシンフォニックなシンセ中心のアレンジが多かったが、活動が進むにつれて、歪んだバンドサウンド中心のアレンジに変わっていった。この曲は活動後期の曲で、この時点でメタリックなギターがメインに据わっている。…とは言いつつも、メタルというにはかなりスッキリした音になっていると思う。Vo.KOKOMIの声質を考慮しての事だろうか…?

 

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メジャーデビューアルバムより。歌唱力も上がっているし、音も大分ヘヴィに聞こえる。ただ、同人・インディー時代より耳馴染みは良いがアングラ感は薄れてしまった気もする。

個人的には上に挙げた「ABYSS」の方がゴス感が強めで好み。

 

Asrielはサンホラ等と並んで”同人ゴシック”の先駆けで、馴染みの無い人にはサッパリだとは思うが、界隈では知る人ぞ知る…という感じだった。

実際、このジャンルでメジャーデビューまで辿り着いているのは大変珍しい事態で、黒瀬氏の作曲能力の評価は高かった。

彼の曲は耽美ながらも、ダーク過ぎず聴きやすい。この点は活動のどこを切り取っても共通している。

 

                                        

UROBOROS(ウロボロス)

ハッキリ言って”スーパーバンド”だった。メタラー的には、あの大村孝佳がギターを弾いているバンドという時点でかなりの事態…それに加え、上木彩矢がボーカル…?

彼女は元々ビーイング所属で、B'z「ピエロ」のカバーで話題になり、一時期TV番組でも結構見かけたので知っていた。だが、どうにも”メタルやゴシックな楽曲”と彼女の”ロック”な声が自分の中で結びつかなかった。が、杞憂に終わった。

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 素晴らしい歌唱力。ロックボーカル!と言った声質ながら、曲の耽美さを損なわないエロティックな歌に仕上がっている。というか、美人だ。素晴らしい顔面。

所謂メタル的なハイトーンでは無い所が独自性を感じる。並みのボーカルでは楽器にかき消されてしまう可能性大で、メタル+ハイトーンというのは音域的には理にかなった編成だったりするのだが、このバンドはその辺をアレンジやミックスの腕でクリアしていた。(ライブ映像も少しだけ残っているのだがしっかりと声が聞こえる。ちなみにサポートギターはLeda。実質B〇BYMETAL)

大村孝佳の荒れ狂うギターの間を縫うように入ってくるシンセも好きなポイントだ。鳴りっぱなしでは無い所がそこらのアニソンとは違い、より一層”バンド感”みたいなモノを強めている。ていうか美人。

 

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 1stEP「ANOTHER ARK」、2ndEP「ZODIAC」、共に良曲揃いの素晴らしいアルバムだった。特に1st収録の「Red Moon」の泣きのギターソロ、サビのメロディの出来が良く、埋もれさせるには惜しい楽曲だと思っている。クサメロ好きには是非触れてほしい作品である。

 

忙しそうなメンバーも多く、元から企画だったのかもしれない…が、惜しいバンドである。いつか新しい音源を出してくれたら嬉しい。

 

                                        

 ELFENSJóN(エルフェンシオン)

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「イラスト・映像⇔楽曲ありき」というコンセプトが素晴らしい。何となくでも楽曲のカラーが分かっていると良い意味でバイアスが掛かって没入感が増す。

振動が来るタイプのゴリゴリのメタルから、Djentを基調にしたスタイリッシュな曲調になった。黒瀬氏のゴシック、いやクラシカルな作風と交じり合うことで、従来のプロジェクトの中では一番”ハイブリット”感が感じられる。Asriel以上に世界観が固まっている印象も受けた。

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2ndEP『ASH OF ROUGE-side elisia-』のtrack.4収録の楽曲。

イラストもアルバム名も”赤”を連想させるものだが、アルバムが進むにつれタイトル通り”灰”を連想させる曲になっていく所が、まるで「曲順にすら色彩がある」ようでグッときた。

 

このユニットはあくまで、演者がゲスト参加という形をとっているようだ。演奏は上手いし、Vo.okogeeechann の声質も楽曲にマッチングし過ぎなくらいしている。ちなみに僕は最初に榊原ゆいや喜多村英梨を連想した。

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最後に最新の楽曲を。

超ざっくり言うと「様々なグループが集まって出したコンピレーションアルバム」のうちの1曲なのだが、なんと全編に渡ってANGRAのドラム、「Bruno Valverde」が参加している。何故こうなったのか教えてほしい。

ANGRAって言いたかっただけ。

 

 

 

黒瀬圭亮氏の活動はざっとこんな感じ。

ゴシック、ダーク、ファンタジーという作風とアニソン的なキャッチーさを損なわない点はブレずに、アレンジの変化は時代と共に進化していっている印象だ。

好きな人はめっちゃ好きだと思う。っていうかオタク向けかな。

 

では。

 

 

 

ノイタミナ「School Food Punishment」

『ノイタミナ』(noitaminA) は、フジテレビほか同系列地上波一部局で放送されている日本の深夜アニメ放送枠名称である。

ノイタミナのアニメの楽曲は何となく独特な雰囲気を纏っている。最近だとCö shu Nie(コシュニエ)、そして文字通りノイタミナアニメから生まれたEGOIST…どことなく現代的なエッセンスが強めの傾向にある気がする。

その中でも僕が特に好きなアニメである”東のエデン”の主題歌を多数担当していた「School Food Punishment」は特に尖っていた。

 

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硬派過ぎる「Lillies and remains」

基本的にはウェットでメロウな音楽が好きだけど、たまには乾いたバンドが聴きたい…そんな時ありませんか?

抽象的な表現になってしまったが、例えば邦楽なんかを見渡してみると基本的にはABサビ、そしてアップダウンの激しいメロディライン・展開の曲が多い。

ただ、こういった曲もずっと聴いてるとさすがに飽きてくる。たまにはビート強めの真っすぐなロックが聴きたい時が…

 


そんなときにうってつけなのが、Lillies and remains (リリーズアンドリメインズ) という日本のロックバンドだ。

 

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ラウド好きなら絶っっっっっっ対聴け「Destroy Rebuild Until God Shows(D.R.U.G.S.)」

僕は結構色んなジャンルの音楽を聴く人…だと思う。

今でこそ雑食気味ではあるけれど、当然10代の頃から「ファンク、ヒップホップ、民謡…何でも聞きます!!」なんて人はそれ程いないだろうし、僕もメインで聴いていたジャンルは結構ピンポイントで、主に”メタル””エモ”だった。

”エモ”…だと伝わりにくそうなので今風にラウド系と言い換えてもいいかな。

 

この2ジャンルについては当時聴いていた…ではなく現在進行形で聴き続けているし、未だに気が向いたらディグっているくらい好きで、そこそこ知っているつもり。言い換えれば「結構オススメ出来る自信がある」という事だ。

 

そんな自信のあるジャンルの中でも、僕史上3本指に入る程度に好きなバンド「Destroy Rebuild Until God Shows」を紹介したい。※以下D.R.U.G.S.(ドラッグス)

ラウドの方です。

 

 

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BABYMETAL「LIVE AT THE FORUM」感想

緊急事態宣言、自粛、Stay home、うちで踊ろうetc……

日本国民は現在コロナウイルス、経済危機、そして「暇」と戦っているわけだが、様々なアーティストが「飲み会」や「ライブ映像」の無料公開等々…色々と実施してくれている。

 

そんな中BABYMETALも立て続けに過去のコンサートをライブ配信の形で提供してくれた。そして、メタル欲が高まったところで5/13日に最新作品「LIVE AT THE FORUM」が発売されるという、なんとも購買意欲が高まる流れができていた。

 

 

まだ12日ですけどね。フラゲしたので速攻鑑賞。

現在2週目を鑑賞中なので感想を綴っていきます。

ネタバレ注意↓

 

 

 

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宇宙人「Steve Vai」

自分が小さいころに聴いていた音楽…大体はTVやラジオ、あるいは親のが聴いていた音楽が全てだった。僕の場合はポルノグラフィティ、B'z、GLAY…といった感じ。

 

そこから、中学生の頃にXやマキシマムザホルモン、slipknot等々…に出会って「こんな激しい音楽が存在したのか」と、自分が特殊な音楽を発見したという優越感みたいなものに満たされていた。

いや、満たされた気になっていたのだ。Steve Vaiに出会うまでは。

 

 

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