平成が残した狂気「Ailiph Doepa」
久しぶりの更新。というか令和になっちゃいましたね。
もう2010年代も終わりに差し掛かり、東京オリンピックを迎えようとしている。そしてこの10年間、音楽業界は激動だった…音楽媒体はCDからストリーミングに移行し、プロモーションはTVやラジオに加えてyoutube等動画配信、更にSNSにまで波及し多様化…そんな激動の中でも洋楽邦楽問わず様々な名曲やバンドが生まれてきた。
”ロックは死んだ”
なんて世界中で囁かれているがEDMやヒップホップの台頭により更に新しい音楽が生まれ、この極東の島国でも昔ではありえないようなバンドが沢山出てきた。
…というか出てき過ぎて新鮮味に欠けてきたなぁと思っていた。最近まで。
今回紹介するのは「Ailiph Doepa」という日本のバンドである。（読みはアイリフドーパ）
【MV】Ailiph Doepa「Machu Picchu」Official Music Video
マチュ…ピチュ……？？？
かの遺跡をテーマに曲を書いてMVまで作ってしまったバンドは彼ら以外にいないだろう。
だからといって「じゃあスピリチュアルなテーマを持つバンドなのか…？」というと、そういう訳でもない。
以下歌詞を抜粋。
”（Made）by インカ帝国
（国）滅ぼすスペイン
（標高）3000ｍ
（王）パチャクティ
（の）理想郷に
（人）750
（名）くらいで暮らす
（STOP）聞きかじり
（正）直wikiで
（さっき）調べた”
曲のモチーフについての見識が無さ過ぎてツッコミ所だらけだ。歌詞も意味が分からないが曲の展開も狂気じみている。
最後の「チュピチュピ」のくだり、映像も相まって人によってはトラウマになるんじゃないか…？
ていうかなんでギターの人はランドセル背負っているんだ…ベースはピエロだしボーカルは外人…？？
多分この曲を聴いて大多数の人が最初に連想するのは「マキシマムザホルモン」だろう。
でも彼らはここまで目まぐるしく展開しないしサビもハッキリしていて口ずさみやすかったと思う。ここまでどの層に向かって曲を作っているかわからないバンドがあっただろうか（称賛）。
と、無茶苦茶な情報だらけだが彼らは結構評価されていたり？
なんとSiM主催の
DEAD POP FESTiVAL 2018
のOAを勝ち取っているのである。
DEAD POP FESTiVAL 2018 DIGEST MOVIE -Ailiph Doepa-
この映像にマチュピチュってかなりシュール。
ここまでだとラウド系の変なバンドが出てきたな…くらいの認識になってしまうのだけれど彼らの曲は異常にバラエティに富んでおり一概にメタルやハードコアで括れない部分がある。意味不明なのは共通しているのだが…
新鮮と言えば新鮮な音楽だが僕は何曲か聴いてみて脳裏にあるバンドが思い浮かんできた。そう…この既視感は「System Of A Down」だ。
【MV】Ailiph Doepa「MARS」Official Music Video
これ途中にrevengaいるやんけ。
ホルモンを連想するのもまぁ当たり前である。彼らも多大な影響を受けているバンドなのだから…
っていうかシステムでもここまでやらない。というかこんなに演奏力高くない。
【MV】Ailiph Doepa「Scary Night」Official Music Video
どこがサビかわからない聴いてると押し流されるような構成はどこかパレードを思い起こさせる。「悪いディズニー」といったところか。
と、まぁ曲についてはVo.アイガーゴイルの解説があるのでこれくらいにして（僕の語彙ではとても解説できない）…↓
https://www.hmv.co.jp/newsdetail/article/1810231011/ （ツッコミ所しかない）
変な曲書いてる人に限って普段は全然普通なんでしょ？って思うのは当然の心理だが彼らのyoutubeチャンネルにあるOFFショット映像を見るとちょっと様子がおかしい…
ドーパチャンネル 第三十話「BO☆BO☆BO☆BONUS!! TOUR」
狂人だった。特にBa.レッドジブラ氏。
このオフショット動画が結構面白くて最近ではもっぱら曲を聴くよりもこっちばかり見ている気がする。
コンプライアンスにうるさい昨今ここまで曝け出しているのはなかなかの勇気。
…と、彼らは情報量が多すぎて語り切れない。
まだまだツッコミ所は多数あるので興味があったら調べてみてほしい。公式ホームページやグッズ、クラウドファンディングのリターン、経歴、水樹奈々…とかオススメ。
最後に彼らの曲の中でも一番間に迎合できそうなカッコいい曲を張っておきます。
というか最初に貼るべきだった…？
【MV】Ailiph Doepa「Melt Bitch」Official Music Video
