なんでもコンクール

好きな音楽についてゆるーく書きます。基本的に褒めちぎり。

「八十八ヶ所巡礼」を聴いて久々にCDを買った

「八十八ヶ所巡礼」と言うバンドがある。

よくMVがyoutubeのおすすめに出てきてたので仏滅トリシュナーだけは知っていた。第一印象は「キモいけど上手い」…加えてsteve vaiが好きな僕はギターの見た目がヴァイ過ぎて結構好印象だったように思う。

 

 

と、まぁ一曲くらいしか知らずに1,2年経った今、「他の曲も色々聴いてみようかな…」と何曲か聴いているうちに「あれ?このバンド世界で戦えるんじゃないか…」と思ってしまった。いや、核心に近い。

このバンドこそ昨今のバンドのプロフィールにある「唯一無二の音楽性」を体現しているのだと。

 

 

 

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「唯一無二」とかって言うけど、例えばギターのフレーズやベースライン、ドラム等々…バンドサウンドを構成しているパーツの一つ一つのルーツ自体は見えてくるものだ。これはどんなに変わったバンドでもそう。

あらゆる音楽が出尽くした現代においての”新しいかどうか”の基準は「組み立て方」にあると思う。その点このバンドは組み立て方が異常に上手い。何ゆえ成り立っているのかが謎だ。

 

この曲一曲だけでもプライマス、人間椅子、陰陽座、ドリームシアター、steve vai…的な要素がちりばめられている。普通、これだけごった混ぜにしたらテクニカルになるばっかりでキャッチーさはなくなってしまうものだ。少なくとも僕は他にキメラのような音楽で普通に聴けてしまう音楽そんなにを知らない。

 

ただ、偶然1曲だけこういう曲が出来たりすることもあるかもしれない。他も似たような感じなんだろう…ってことは無い。恐ろしい事にどの曲も聴きやすく出来ているのだ。

 

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この人絶対ヒップホップとか好きだろ。このバンドの耳触りの良さは日本語の乗せ方が上手いのが大きいのだと思う。大概の人は音程に捉われがちだがどれだけ美しいメロディでもノレないと一曲通して聴くのは辛かったりする。例を貼ろうと思ったがディスになってしまうのでやめておこう。

 

3ピースでやっているのも驚きだがアレンジも驚きだ。3人で演奏した時に成立するギリギリの音数じゃないかこれ。よく聴いてみるとギターなんかそんなに重ねていない。ごちゃ混ぜのようだが無駄な音がない…

テクニカルなバンドが売れない理由は「色々やりすぎていて何が何だか分からない」という理由が99%を占めている。このバンドも一歩間違えたらそうなってしまうのだがギリギリの所で踏みとどまっている。絶妙だ。絶妙Σ

 

 

 

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多分マイナーバンド界の中では人気がある方なのだと思う。僕が知っているくらいなので。

でもこの人達絶対売れる気が無い。今調べてびっくりしたのだが6枚もアルバムをリリースしているのに相変わらず最新曲に至るまで攻めまくった変態曲だらけだ。

 

面白いと思った事をやるという姿勢、売れようとしないことへの恐れの無さ…隠遁生活をしている芸術家のような姿勢に僕は好感を持った。

音楽が商業化してから何十年も経っているがこういう変な人達がいる事を嬉しく思う。

 

でもバンド自体はずっと活動していて欲しいので最低限は日の目を浴びて欲しいな。